宝塚歌劇の月組「I AM FROM AUSTRIA-故郷(ふるさと)は甘き調(しら)べ-」新人公演が22日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、新人最終7年目の英(はなぶさ)かおとが初主演した。

「あまり緊張することなく、支えてくれたファンや家族に感謝を伝えるのが一番の目標でした」と振り返った。初めて務めたセンターに「ライトが強くて目が開けられなかった」と笑わせた。

今作は、ウィーン発ミュージカルの日本初演で、英は両親が手がける老舗ホテルを舞台に「五つ星」獲得を目指す青年役を演じた。「うれしさと責任感がありました。作品を通じて、日々の忙しさで自分を見失ったとき、たくさんの愛に助けられ、支えられていることに気づきました」と話した。

英は月組トップの珠城りょうから「お客さんは本気でやっている気持ちを見たいから、失敗してもいい。楽しんで」と声をかけてもらったことを明かし、「凝り固まったものがあったけど、荷が下りた」と感謝した。

「『愛』がテーマで、いろいろな愛を見せるのが難しかった。それを東京への課題にしたい。さまざまな愛をお客さんにダイレクトに届けられるように」と12月12日の東京宝塚劇場公演に向けて意気込みを語った。

相手役は3年目の白河りりが初ヒロインを務めた。白河は「最初からガチガチに緊張していた。(トップ娘役の)美園(さくら)さんから『自分のやりたいままに自分を信じてやったらいい』と言われました」と話した。