三代目 J SOUL BROTHERSの今市隆二(33)登坂広臣(32)が24日、京セラドーム大阪で「SPECIAL SHOWCASE」ライブを行った。

それぞれ単独でのソロドーム公演は初めてで、福岡、名古屋、大阪の3都市9公演で25・7万人を動員。1回で2つの単独公演を楽しめるLDH初の試みを成功させ、デビュー10周年イヤーを華々しくスタートさせた。

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グループでは並んで多くのファンを魅了してきたツインボーカルの2人が、ソロとしてそれぞれ初めてドームのステージに立った。

3万8000人の前にまず登場したのは登坂だ。「1人で見るドームの景色を一生の思い出にしたいと思います」。先月発売のアルバムリード曲「Who are you?」や「BLUE SAPPHIRE」など19曲を披露。18年の初の単独ツアーから続く、映像を駆使したストーリー仕立ての世界観を、ドームでもブレずに表現した。

約1時間半の登坂のライブが終了してから5分ほど。今度は今市の登場だ。「明確に今やりたいことを表現しました」と「Rily」など17曲を披露。ピアノの弾き語りをしたり、バイクでアリーナをワイルドに滑走したり、上半身をあらわにして大人の色気たっぷりなバラードを披露すると、会場には悲鳴にも近い歓声が響いた。

ともにこれまでソロアリーナツアーを成功させてきたが、今年は、6年に一度の祭典「LDH PERFECT YEAR」や、三代目のデビュー10周年と節目が重なり、“ショーケース”という形でドームツアーが実現した。登坂は「10年前は、ソロでドームに立てるとは思っていなかった。当時の自分に言ったらビックリするでしょうね」。

普段はツインボーカルとして絶妙なハーモニーを奏でる2人も、ソロでは全く異なった世界観を体現してきた。LDHでも、1回のライブで2組のアーティストが単独公演を行うのは初めて。今市は「僕らにとっても挑戦でした。例えば今後、GENERATIONSのボーカル2人(片寄涼太、数原龍友)がやるとか、次につなげられたと思います」と足跡を残した。

4月に追加公演(さいたまスーパーアリーナ)が決定し、三代目のドームツアーもスタートする。今回はあえて2人での歌唱は封印した。登坂は「いい意味でファンの皆さんもフラストレーションがたまっていると思うので、それを爆発させたい」と力を込めた。【大友陽平】

○…新型コロナウイルスの感染拡大を受け、LDHでは会場内に通常の10倍以上の消毒液を設置するなど対応して公演を実施した。この連休期間はEXILE、今市と登坂が京セラドーム大阪で、E-girlsらが三重・サンアリーナで公演を開催。ファンと交流する特典会などは延期、中止となったが、来場するファンにはホームページなどでマスクの着用などを呼び掛け、会場内にポスターを貼付。開場前には入場ゲートなどで除菌液の散布を行った。今後も対策は講じていく予定で、担当者は「臨機応変に対応していきます」としている。