5月18日に東京・目黒の自宅で死亡した母親の自殺を手助けしたとして、警視庁が27日、自殺ほう助容疑で歌舞伎俳優市川猿之助(本名喜熨斗孝彦=きのし・たかひこ)容疑者(47)を逮捕した。

猿之助容疑者が出演し、一連の騒動を受けて16日に予定された公開を延期した映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」(常廣丈太監督)について、製作のテレビ朝日の関係者は27日、日刊スポーツの取材に「現時点では捜査中であり、事実関係を把握することが難しく、公開延期という判断に変更はありません」と答えた。

公開延期は今月1日に発表されており、製作委員会と配給の東宝は同日、文書で「総合的な判断により、公開を延期させていただく事になりました」と説明していた。公開週には、14年1月期から連続ドラマを4季、放送してきたテレビ朝日系でスペシャルドラマの放送も予定されていたが、こちらも延期となった。関係者によると、決定がなされたのは発表当日だという。同社の篠塚浩社長も5月30日の定例会見で「捜査の推移を見守り、できるだけ早く決断したい」としていたが、300館程度と公開規模も大きく、公開2週間前のこの日が決断のデッドラインだった。

公開延期の判断の裏には、猿之助容疑者の父市川段四郎さん(76)と母親の喜熨斗延子さん(75)が亡くなり、猿之助が警視庁に「前日に死んで生まれ変わろうと家族で話し、両親が睡眠薬を飲んだ」と説明している事情があるとみられる。同容疑者は劇中で、主演の天海祐希(55)演じる警視庁捜査一課の緊急事案対応取調班(通称キントリ)の真壁有希子らが“ある疑惑”を知って対決に向かう、内閣総理大臣・長内洋次郎を演じた。

◆「緊急取調室」 スリリングかつ爽快な物語が受け、17年4月期、19年4月期、21年7月期と連ドラは4季放送され、全39話の平均世帯視聴率は13・1%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)を記録。15年9月と今年1月にはドラマスペシャルも放送された。「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」は、超大型台風が連続発生し、国家を揺るがす非常事態の最中、内閣総理大臣・長内洋次郎(市川猿之助)が、災害対策会議に10分遅れて到着。その「空白の10分」を糾弾する暴漢・森下弘道(佐々木蔵之介)が現れ、総理大臣襲撃事件が発生する。警視庁は、森下の起こしたテロ事件を早急に解決するため、キントリの緊急招集を決定。真壁有希子らキントリチームは取調べを開始するが、森下は犯行動機を語らないどころか「取調室に総理大臣を連れて来い!」と無謀な要求を繰り返す。取調べが行き詰まる中、長内総理に“ある疑惑”が浮かび上がり、有希子は真相解明のために「総理を取調べたいんです」と総理大臣を事情聴取すべく動き出し、全てを懸けて、前代未聞の取調べ…内閣総理大臣との最後の闘いに挑む。

◆主な相談窓口

・日本いのちの電話

ナビダイヤル=0570・783・556(午前10時~午後10時)

フリーダイヤル=0120・783・556(午後4時~同9時。毎月10日は午前8時~11日午前8時)

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