KAT-TUN亀梨和也(37)には独特のテーマがある。そのこだわりが、自身をより「気になる」魅力的な存在にしているのだと感じた瞬間があった。
取材中に亀梨が「『理解されない』ことってすごく大事なんですよ。めんどくさいこと言ってるな、って思うかもしれませんけど…」と苦笑しながら打ち明けた。「僕の言葉を瞬時にみんなが理解できたら、僕のスペシャリティーはなくなるわけで。理解されないことを理解させていく作業が、テーマでもあると思う」と補足した。
まだまだ未熟者ながらも新聞記者の端くれとして、筆者が日々意識しているのはとにかく「分かりやすく」ということだ。情報を発信するにあたって「理解されない」ことは、シンプルに致命的だろう。「読者が途中で止まることなくスッと最後まで読めるような原稿を書きなさい」と諸先輩方からよく言われたものだ。
日本テレビ系「Going!Sports&News」でキャスターを務めるなど、情報番組にも出演する亀梨にとっても、時に「理解されない」ことはリスクにもなり得る。「確かに、理解されないと最初はめちゃくちゃ怖いんですよ。別にあえて全部ズラしているつもりはないんです。ただ、バーンって出した時に、みんなが『え、何それ大丈夫?』ってなっても諦めない、ってことですかね」と解説した。
インタビューや会見などさまざまなシチュエーションで亀梨を取材していると、ストレートなフレーズだけではなく、時に多少回りくどいような言葉で表現することもある。「それってつまり、どういうことなんですか」と何度も尋ねているうちに、初めて全容が見えてくる。一方で、その場に求められているようなコメントを即座に答えることもあり、そのあたりはTPOに応じて変幻自在に使い分けているのだろう。
亀梨は今年、新たな試みをスタートさせている。10月にはYouTubeチャンネルをオープン。さまざまな話題に切り込み、多くの視聴者をひきつけている。12月29日には限られた席数のBillboard Live TOKYOでソロライブを開催。情報解禁前の作品の撮影も終えており、芸能界入りから25年でも意欲は尽きることはない。
「最初は『何ソレ?』って理解されないことでも、何カ月後なのか、何年後なのかに『ああ、そういうことだったのか』ってなるかもしれない。もちろん、間違えたら素直に認めます。でも当時はみんながわけわかんないって言ってたものが、常識になる可能性があるわけですから。理解されなくても自分の意思があるものに関しては、そういう作業を諦めないってことです」
単純な粘り強さだけではない、独特のスタンスがタレントとしての魅力の秘訣(ひけつ)なのかもしれない。決してマネはできないが、亀梨の言葉1つ1つを振り返りながら、既に「ああ、そういうことだったのか」と言わされている自分がいる。【横山慧】



