屋比久知奈(31)と唯月ふうか(29)が14日、川崎市内で、ダブル主演するミュージカル「白爪草」(26年1月8~22日、スペルノーヴァカワサキ)の稽古場取材を行った。
20年に電脳少女シロ主演、全キャストVチューバーで演じられた、同名サスペンス映画のミュージカル化。花屋で働く蒼(屋比久)が、6年前に母を殺して服役から出所してきた双子の姉・紅(唯月)と再会。母の死の真相について話し合い、紅は「人生を、入れ替えよう」と提案する。
稽古開始から約1カ月。劇中の数シーンが初めてお披露目された。屋比久は「2人きりのミュージカルは初めて。最初は不安もあった。日々、新しいものをみんなで作っていると感じられる環境で、楽しさがようやく感じられるようになってきました」と手応えを感じている。
音楽はシンガー・ソングライターのヒグチアイ(36)が書き下ろした。唯月が歌う「咲き過ぎた蕾(つぼみ)」はこの日が初披露。唯月は「今回、楽曲がとてもすばらしくて。お芝居とこうつながるんだとか、こう伏線になっているんだとか、2回3回と見るたびに深まっていく。楽曲と作品の親和性は見どころだと思います」と話した。
センターステージの4面を客席に囲まれる舞台構成。観客との距離の近さも、360度から見られることも「(経験)ないです」と2人で声をそろえる。演出の元吉庸泰氏は「どこから見ても新しい発見があり、物語の多面性が見つかる。観劇というより体験をつくっていきたい」。屋比久が「全面囲まれる緊張感も作品に使える」と言えば、唯月も「1人で舞台にいる孤独感も作品にマッチする」と話し、観客の視線も物語に取り込む。
沖縄県出身の屋比久と北海道出身の唯月は、同じ作品に出演した縁で19年に出会った。屋比久が年上だが「ふうかの方がちゃんとしてます。姉妹役でもお姉ちゃんを取られている」と笑う。話すテンポや性格も似ているという。唯月は「帰る時に2人同時に『風邪ひかないでね』って言ったり、小さなシンクロが増えてきた。本当に双子になっちゃった」と、稽古を重ねるたびに姉妹化? が進んでいるようだ。
花屋のワンシチュエーションで、どんでん返しが4度起こる怒濤(どとう)の展開が待つ。屋比久は「私たちにとっても演劇としても新しいことに挑戦している。生身の人間がやる意味を感じてもらえたら。気合を入れて残り1カ月、頑張って稽古していきたい」。唯月は「新作ということでお客さまの反応がすごく楽しみ。いろんな角度から私たちの生きざまを見守っていただきたい。お花屋さんでお待ちしてます」とアピールした。



