大阪国際文化芸術プロジェクト「壽 初春歌舞伎特別公演」(来年1月7~25日、大阪松竹座)の記念トークイベント「映画『国宝』と『京鹿子娘道成寺』」が17日、大阪松竹座で行われ、歌舞伎俳優中村鴈治郎(66)、中村壱太郎(35)、李相日監督(51)が登壇した。同公演を主催する大阪府の吉村洋文知事、大阪市の横山英幸市長も参加した。

吉村氏は舞台で日経MJがまとめた25年のヒット商品番付では20年ぶりに日本で開催された「大阪・関西万博」が東の横綱、西の横綱は22年ぶりに邦画実写の興行収入記録を塗り替えた「国宝」だったことを紹介し、「本当にすばらしい映画。世界のみなさんにも、もっとみてほしい」と熱望した。

吉村氏は李監督に主人公・喜久雄(吉沢亮)について「最後のシーンって何を表現したかったのかなって。人間国宝に到達した人だけが見る景色なんかなと思ったんですけど…。映画解釈に自信がないですけど…」と質問すると、李監督が「それでいいんじゃないですか?」と回答すると、会場は笑いに包まれた。

李監督は「多分、彼が見た景色はもう映像化できないんですね。彼にしか見えてないんで。我々は、彼が何かを見ているだろう、ということだけは見せられる。そのための何か『入り口』を映像化したということなので、それでいいと思います」と解説すると、吉村知事は「あってますよね」と“自己流解釈”に胸を張った。