★最近、ロシア政府系外国向け通信社「スプートニク」の日本向けニュースが増えている印象だ。同社は日本語版を15年から始めているが、欧州から「ロシア政府宣伝の中心人物」と言われ、日本政府もロシアに対する制裁の対象とするロシア外務省情報報道局長兼同省報道官・マリア・ウラジーミロヴナ・ザハロワの会見の模様がスプートニクの動画に挙がり話題だ。
★26年5月22日、ロシア側はウクライナのドローン攻撃でロシア占領下にあるウクライナ東部ルハンスク州スタロビルスクで、学生寮が被害を受け死者や負傷者が出たとした。ウクライナサイドは民間人を狙っていないとし、ロシアの軍事ドローン部隊を攻撃したと相変わらずかみ合わない。真偽も不明だ。そこにNHKの記者が質問する。ザハロワは質問を遮り「露日関係について質問するなら、ロシア側が重大事件だと主張するスタロベリスクの現場も取材すべきではないか」と問う。日本のメディアが取材に来なかったことが気に入らない。「日本政府が規制したのではないか」と疑う。複数の日本人記者が「そんなことはない、こちらの判断だ」「時間がなかった」と反論するが、ザハロワは「そのプロパガンダは自分の国でやってくれ」「時間がなかったとは言えない」と取り合わず「記者にはボイスレコーダー、ペン、ノート、カメラ、三脚があれば取材は可能だ」。現場取材をロシア政府が手配。「チケットも予約も必要ない」。世界20カ国、50人の記者が取材した。日帰りで飛行機やバスなどの便宜を図ったとまくし立てた。
★そして殺し文句は「ロシアであなた方が報道ビザで何をしているのか。私にはわからない。おとぎ話は辞めて欲しい。日本の人々が真実を知るためだ。ここには数十人の記者がいる。彼らにとっては滑稽でしょう。私には彼らの顔が見えている。『時間がなかった』という話をみんな笑っている。取材は10時間前に言ってある。日本の記者十数人の誰一人として時間を見つけることができなかったのか。何しろ日本の記者たちは外務省の定例会見に来ない。その時間もないのか。オンラインで会見に出られるのに。時間がないのではなく、その気がないのだ」。前段はいささか強引だが、後段は納得する部分も。無論日本の各社は反論があるだろうが、厳しいやり取りを見せられた。(K)※敬称略


