バイデン米大統領(81)は17日、第2次大戦でおじが搭乗した軍用機が「ニューギニア島で撃墜され、遺体は発見されなかった。ニューギニアには人食い部族がたくさんいたからだ」と述べ、食人の犠牲になったとの見方を示した。だが米軍の公式記録は機体が島近くの海上に墜落したとしており、人食い部族への言及もなかった。バイデン氏の記憶違いだとみられる。

故郷の東部ペンシルベニア州スクラントンで戦没者慰霊碑を訪れた後、近くの空港で記者団に語った。バイデン氏は史上最高齢の米大統領で、思い違いや言い間違えが多く、記憶力の衰えが指摘されている。11月の大統領選で対決するトランプ前大統領(77)が攻撃材料にしそうだ。

米軍の記録は、バイデン氏のおじのアンブローズ・フィネガン氏ら3人が乗った機体が1944年5月にニューギニア島近くの島を飛び立った後「低空でエンジンが故障し、機首が海面に激しく衝突した」としていた。乗員1人は救助されたが、フィネガン氏らは行方不明のままで機体も見つからなかった。

ジャンピエール大統領報道官は18日、フィネガン氏の最期を記した米軍の記録が正しかったとの見方を示し、バイデン氏は慰霊碑を訪問した直後で「非常に感情が高ぶっていた」と弁明した。(共同)