青森県で20日夕、最大震度5強を記録した地震では、北海道から静岡までの16都道県で「長周期地震動」を観測した。長周期地震動はゆっくりとした大きな揺れで、高層ビルなどに被害をもたらすことがある。気象庁は強さに応じて4段階の階級を定めており、今回の地震での最大は上から2番目の「階級3」。宮城県北部と秋田県内陸南部で記録した。

「階級2」は山形県庄内や新潟県下越など。「階級1」は長野県北部などだった。

気象庁は、階級3を「立っていることが困難。固定していない家具が移動することがある」と説明する。2は「物につかまりたいと感じる」、1は「ほとんどの人が揺れを感じる」という。

気象庁によると、揺れが1往復するのにかかる時間を周期と呼ぶ。普通の震度階級(0~7)で表される「がたがた」とした揺れは周期が短く、長周期地震動は周期が長い。マグニチュード(M)が大きい地震では長周期の揺れが強くなる。そして、周期の短い揺れと違って遠くまで伝わる特性がある。

建造物にはそれぞれ「固有周期」があり、高層ビルや石油タンク、長い橋などはそれが長い。建物の固有周期と地震の揺れの周期が一致すると、「共振」と呼ばれる現象が発生し大きく揺れる。

2003年の十勝沖地震(M8・0)では、震源から約250キロ離れた北海道苫小牧市の石油タンクで被害が出た。石油が大きく揺れる「スロッシング」が発生し、地震から2日後に静電気が原因となって火災が起きた。

長周期地震動は南海トラフの巨大地震でも発生が懸念されており、注意が必要だ。(共同)