★イスラエルにとってイラン戦争は必然かもしれないが、引きずりこまれて泥沼に陥った米国はドナルド・トランプ大統領のどう喝交渉に行き詰まりをみせ、短期終結をもくろむもイランは持久戦に持ち込み形勢が悪い。それを悟られまいと、また不要で荒唐無稽な条件を繰り出し収拾がつかない。欧州各国は米国への説得をあきらめ、イスラエルにも強い態度で臨み始め、北大西洋条約機構(NATO)も米国抜きの安全保障議論を始めている。

★スペイン、イタリア、英国、フランスなどが欧州のイニシアチブを取り始め、世界の中心が変わろうとしている。またイスラエルを正面から批判した韓国はキリスト教プロテスタントの信者が多く、イスラエルに感情移入する向きもあるし、保守陣営は米国依存が高い。ところが最新の世論調査では「イランと戦争を行っている米国を韓国は助けるべきか」という質問に対し、65%が「同意しない」と回答。日本のメディアの最新世論調査は政権の支持率はほぼ高止まりを見せるのは、物価高や石油不足などの設問が多くイラン戦争や米国への依存度などの国際的な見地の質問が皆無で本当の国民の世論が測れないが、大きな違いを見せた。ただ日本に比べ大局的に国際社会にコミットする韓国政治や国民意識は反戦デモなどを「ごっこ遊び」として片づける自民党のエリート新人議員に賛否がある程度で、大きな開きがある。

★また米外交誌「フォーリン・アフェアーズ」は「この回避可能な戦争の真の勝者は北京だ」とするように世界を俯瞰(ふかん)で見た外交を展開する中国は多くのアジア諸国が石油調達に苦しむ中、ロシアからの安定供給で余力がある。同時にイランと米国の停戦の仲介で苦労したパキスタンの後押しをすることで仲介に関与したことはトランプも認めている。つまりそれは来たるべきトランプ訪中のお膳立てであり、先に中国が土産をトランプに持たせたことになる。首相・高市早苗が国際会議からも国会審議からも逃げていては、日本の関与する場所は見当たらない。(K)※敬称略