文部科学省は20日、東京大の次期学長選考を巡り、学内外から多くの疑問の声が上がっているとして、選考の経緯を検証するよう東大側に要請した。選考では学内投票で2位の候補が選出されていた。関芳弘文科相は「今なお選考の過程や理由について明確な説明がなされていないとの声も多く、遺憾だ。十分説明責任を果たしてもらいたい」と述べた。

文科省によると、文科省が大学の学長選考に関して大学側に検証を求めるのは初めてで、異例の対応。同日午前に合田哲雄高等教育局長が東大を訪れ、藤井輝夫学長と監事2人宛ての文書を手渡した。

文書では「社会的責任を踏まえ、学内外の指摘に応えて今回の学長選考について説明責任を果たすことがガバナンス改革を進めていく上で重要だ」と指摘し、検証の実施を求めた。東大本部コミュニケーション戦略課は「しっかりと説明責任を果たしていきたい」とコメントした。

学長選考では、9月28日に大学院総合文化研究科の藤垣裕子教授(64)が選出されたが、学内投票で藤垣氏は2位の553票で、1位の染谷隆夫副学長は2倍の1107票だった。大学側は、投票結果は「重要な判断材料の1つ」とする一方で「他の判断材料との比較で、どの程度評価に反映させたかは(選考会議の)各委員によって異なる」としていた。(共同)