小4プロ棋士仲邑菫さんが最強棋士に敗戦、雪辱誓う

4月1日に囲碁史上最年少の10歳0カ月30日で初段になる、小学4年生の仲邑菫さん(9)が23日、韓国・ソウルで女流棋士で世界2強の一角と評される崔精(チェ・ジヨン)九段(22)と記念対局を行い、180手までで先番中押しで敗れた。

ハンディをつけられながらの完敗に悔しさをにじませつつも、プロとなってからの再戦を熱望。「もう少し力を付けたい」とリベンジを誓った。

対局中、射るような鋭い目で崔九段を見詰めた菫さんは投了後、何とも言えない笑みを浮かべた。「悔しい?」と聞かれるとしばし沈黙し「はい。強かった」と素直に負けを認めた。

女流名人で世界2強の崔九段と向き合う周囲を、日韓の報道陣が囲む異例の対局後「とても緊張しました」と吐露した。果敢に攻めたが、地力に勝る崔九段に真正面から返され一時は持ちこたえたが力負けした。

崔九段は、韓国中央日報の取材に「最後まで最善を尽くす姿勢が素晴らしい。自信を持つことが今後の成長の原動力になるはず」とたたえた。その上で「菫初段には降り注ぐ期待と関心が大きく、負担になるので困難だと思うけれど、乗り越え、うまくなって欲しい」とエールを送った。

訪韓の目的は、18年4月からソウルで武者修行し、お世話になった関係者にあいさつすることだったが、韓国棋院から記念対局の企画が出た。放送する韓国囲碁テレビの関係者は「菫初段の今の実力の検証と刺激になるよう企画した。登場をきっかけに、日本囲碁界が発展して欲しい」と説明。日本棋院が囲碁の世界2強と言われる中国、韓国に対抗し、国際戦で優勝を目指せる棋士の養成を目的に新設した「英才特別採用推薦棋士制度」でプロになる、菫さんの実力を測る意図があったと明かした。

前日22日の会見では「世界で戦える棋士」と目標を語り、世界ナンバーワンの朴廷桓(パク・ジョンファン)九段(26)を目標に掲げた。その志は、崔九段との対局で高まったようだ。「プロになってから崔九段と打ちたい?」と聞かれると「実力をつけている途中…打ちたい」と、はっきりとした口調で言い切った。