18日に放送されたテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」で、自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐる裏金問題で辞任した鈴木淳司前総務相が、辞任翌日15日の取材で当初否定していたキックバックを一転認め、「この世界では文化と言っては変だが、そういう認識があったのかなと思う」と発言したことに、出演者から批判の声が相次いだ。

政治ジャーナリストの田崎史郎氏は「否定したときが問題。派閥は派閥で個々の議員について調べている。鈴木議員はキックバックはあったと通知していたのに、鈴木さんは(大臣当時の)会見で否定した。最初からうそをついていた」と指摘した。

当初、キックバックを認めていなかった理由を、鈴木氏が「大きな裏金をつくってもらうことがキックバック。普通の還流はキックバックとは呼ばなかった」という趣旨の発言をしたことにも「まったくおかしい。額が少なきゃ問題がないか、少なくても問題はあるんです」

大阪地検検事出身の亀井正貴弁護士も「どういう見識をしているのかと思う。60万円なので恐らく起訴されることはないので、検察としては捨てるような事案なのでそういうので言ってしまったのかもしれないが、非常に規範意識が低いと思う」と指摘した。

元財務省官僚で信州大特任准教授の山口真由氏は「業界の常識と庶民の非常識が非常にずれていることの証左を、暴露してしまったんだと思う」と指摘した。

一方、鈴木氏だけでなく、派閥側からの「口止め」があったと明かした宮沢博行前防衛副大臣らキックバックを受けていた安倍派所属の議員から、事実を認める発言が相次いでいる事態について、田崎氏は「安倍派がまったく統制が利かない状況になっている」と指摘。「(各議員が)自分勝手に発言しているが、明らかに自分の保身のため。自分を守るため、自分は言われてやっている、たいしたことはやっていないということをさかんに言うわけです。派閥の上(幹部)はなんとかしたいが、指示をした瞬間に、ばらされる。だから指示も出せない」とした上で、安倍派は衆院、参院の両議員向けに弁護士を1人ずつ置いて対応していると指摘した。

鈴木氏は15日の取材で、2018年~2022年の5年間で計60万円のキックバックを受けていたことを明らかにした。大臣在任中の今月1日の記者会見では、否定していた。