自民党総裁選(10月4日投開票)に出馬している候補者5人が28日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時30分)に生出演した。この中で、レギュラーコメンテーターを務める弁護士の橋下徹氏が、小林鷹之・元経済安保担当相(50)、高市早苗・前・経済安保担当相(64)、小泉進次郎農相(44)に対し、首相に就任した場合でも靖国神社への参拝を続けるかを問う場面があった。
橋下氏は「一般の兵士の方に手を合わせることは、これは当然のことだと思います。今の日本の国を守ってくれた兵士ですから。でも、軍の指令とか軍の指示とか戦争指導者の指揮命令に関して、僕は絶対に否定してもらいたいんですが、この3名の方は靖国(参拝)にこだわられている。一般の兵士に手を合わせることと、あそこに手を合わせると軍の指導者や戦争指導者、軍の幹部に手を合わせたように見えてしまう。これはあってはならないことだと思う」とした上で、「3人の方は総理になっても靖国神社に行くんでしょうか」と、首相に就任した場合の対応について問うた。
高市氏は「靖国神社は戦没者慰霊の中心的施設であり、平和を祈るお社でもあります。その気持ちを持って参拝を続けてまいりました」とした上で「例えばA級戦犯の場合は、平和に対する罪という裁かれ方をした。でもB級、C級とあり、この中でも特にB級は、現場でたとえば捕虜を殺してしまうという指揮をした方が多く、C級といわれる方は指揮に従った。さまざまな方がいらっしゃいます」と説明した。
その上で「それでも、そこでいったん刑を執行されて、その段階で、日本国内でも、もう罪人ではありませんよね。だから私は手は合わせたいと思います。どこからでも手を合わせたいと思っております」と述べた。
番組キャスターを務める同局解説委員の松山俊行氏に「当時の誤った道にいってしまった指導部まで含めて合祀(ごうし)されている靖国神社への参拝の是非については、いろいろ議論がある。どう考えますか」と問われた進次郎氏は「私は初当選以来、毎年8月15日に参拝を続けていますが、その国のために命を賭し、ささげた方々への尊崇の念、そして平和の誓いをささげるのは当然のことという思いです」と主張。「一方で、8月15日には毎年、戦没者追悼式が開催される。もちろん2度とあのような戦争は起こさない。そしてこれから日本を取り巻く安全保障環境は極めて厳しく、戦後最も難しく複雑な状況の中で、新たな戦争を起こさせないという努力を追求するのは当然のことだと思います」と述べた。
自身が首相になった場合の参拝継続については「適切に判断したいと思います」とだけ述べた。
小林氏は「祖国のために愛する家族やふるさとを思いながら、尊い犠牲になられた方々に尊崇の念を持って、毎年さまざまな形で参拝をさせていただいています。何より私自身、祖父が中国で戦死しておりますので、小さいころから毎年父が靖国に行く背中を見ながらいっしょに行っていました。私にとってはそういう場所です」と述べた。その上で「総理になったら、それはさまざまな環境を考えて、総理として適切に判断します」と答えた。
橋下氏に指名されなかった林芳正官房長官(64)は「私自身は適切に判断したい」と述べた上で、中曽根康弘元首相が取り組んだA級戦犯の「分祀(ぶんし)」に言及。「皇室のみなさんを含めて、わだかまりなく手を合わせることができる環境をつくるのが政治の責任の1つではないか」と訴えた。茂木敏充前幹事長(69)は、林氏に同調し「林さんがおっしゃったように、天皇陛下が手を合わせることができない状況は、やっぱり変えていかなければいけないのではないかと思っている」と述べた。

