高市早苗首相は13日の衆院予算委員会で、簗和生農相の進退問題に初めて言及した。2月の衆院選で自身を支持しなかった地元の2市町に対する大幅予算削減発言について、「本当にダサいと思います」とバッサリ。衆院選でのシャトルバスでの支援者送迎が公職選挙法に抵触する疑いが出ていることには「仮に違法性があるようなら、その時はちゅうちょしない」と、状況次第で更迭に踏み切る考えを示唆。発言のトーンを一気に変えた。

シャトルバス問題では、簗氏と栃木県選挙管理委員会の主張が真っ向から対立していることが表面化。簗氏は午前の質疑で「人道上の観点」として送迎を認め、事前に地元選管に確認したのか問われ「スタッフが選挙管理委員会にバスを借り上げる前に確認し、会場費の一部として計上するものと回答を踏まえて計上したと報告を受けた」と述べた。

一方、民主改革の会の山岡達丸議員は選管に電話で確認したとして、事前に簗氏側からの確認はなく担当者も記憶がないと明かした。「やる前に聴かれたら違反になると答えるはず」「起きてしまった後にどう計上していいか聞かれたら、会場費に含めるしかないでしょうと答えることになるが、それは違反ではないという意味で言っているものではない」との回答があったと暴露して、簗氏の「虚偽答弁」に言及。簗氏は14日の質疑で再び見解を問われる。

「大事なやなちゃん」と簗氏を重用してきた高市首相は、これまで「働いて仕事で返せ」と一貫して守る姿勢をみせてきたが、この日は「その人が行政の運営をしていいのかも含め、しっかり考えさせていただく」と踏み込んだ。「もう少し説明責任を果たさせてやってください」と、懇願する場面もあった。

簗氏に対しては、身内の自民党からも、疑念が晴れなければ「高市内閣は大変なことになる」(田村憲久議員)と忠告がなされ、野党は「任命責任だけでなく連帯責任」「適材適所の人事を」と首相を批判。高市首相は14日にあらためて簗氏に話を聴く意向で、進退問題も山場を迎えそうだ。【中山知子】