第104回の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月5日、日本時間同日夜に発走)が来週に迫ってきました。
日本からはアロヒアリイ(牡3、田中博、父ドゥラメンテ)、クロワデュノール(牡3、斉藤崇、父キタサンブラック)、ビザンチンドリーム(牡4、坂口、父エピファネイア)の3頭が参戦。それぞれに欧州での初戦を制しての登場となるだけに、楽しみの多いレースになりそうです。
ご存じの通り、近年の凱旋門賞は雨にたたられることが多く、2019年以降はエースインパクトが優勝した一昨年(やや重)をのぞいてすべて重か不良。アルピニスタの勝った一昨年などは、凱旋門賞のパドックの周回が始まる直前に局地的な豪雨が競馬場を襲って、あっという間にぬかるむ馬場に変身。このような馬場を得意にする馬には大きな追い風となりました。
ひづめが芝に潜り込むような柔らかすぎる馬場の経験がない日本馬にとって当日の天気は気になるところです。
8月26日の段階で日本馬3頭はそろって争覇圏内に入って、悲願達成の可能性をのぞかせています。
日本馬を待ち受ける主要な欧州馬のプロフィルと本番での筆者の期待度を紹介したいと思います。
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前売りの1番人気に推されているアヴァンチュール(牝4、C・フェルラン、父シーザスターズ)は昨年の2着馬。ブルーストッキングには敵いませんでしたが、直線でもう一段、ギアを上げて長く良い脚を使いました。
今シーズンは4戦3勝2着1回。前走のG1ヴェルメイユ賞は残り400メートルからスパートを決めて快勝。2着に追い上げたゲゾラを1馬身半差退けました。末脚確実なタイプで重い馬場も得意。期待度は「A」です。
差のない2番人気になりそうなミニーホーク(牝3、A・オブライエン、父フランケル)は、ここまで6戦5勝。6月のG1英オークスで同厩舎のワールを破ると、G1愛オークス、古馬と戦ったG1ヨークシャーオークスまで牝馬限定のG1を3連勝中。欧州3歳牝馬で突出した成績を残しています。凱旋門賞出走には追加登録が必要ですが、クールモアの陣営はヤル気満々。鞍上に予定されるC・スミヨン騎手はザルカヴァなどで凱旋門賞2勝。全部をまとめて負かす能力を秘めています。こちらも期待度は「A」です。
ソジー(牡4、A・ファーブル、父シーザスターズ)は昨年の4着馬。今年は春のG1を2連勝し、幸先の良い立ち上がりを披露しましたが、英国に遠征したG1エクリプスSで6着に敗れ、前走のG2フォワ賞はビザンチンドリームに半馬身差の2着でした。アヴァンチュールと同じヴェルテメール兄弟の所有馬で父もシーザスターズで同じ。ファーブル厩舎のエースとしての出走になるだけに軽視は禁物。昨年の成績を上回って不思議ありません。期待度は「B」です。
カルパナ(牝4、A・ボールディング、父スタディオブマン)はキングジョージ6世&クイーンエリザベスSの2着馬。この時点で前売り1番人気に支持されていましたが、確勝を期して臨んだG3セプテンバーSで2着に敗れ、評価は急落。陣営は凱旋門賞回避をにおわせましたが、立て直して臨戦態勢が整ったことから参戦に向けて前向きになりました。上位馬に比べると決め手不足、馬場経験もないことから期待度は「C」としました。
ゲゾラ(牝3、F・グラファール、父アルマンゾル)G1仏オークスの勝ち馬です。前走のヴェルメイユ賞はアヴァンチュールの2着でした。決め手のある馬で、馬場は乾いた方が良いタイプ。こちらも期待度は「C」です。
クアリフィカー(牡3、A・ファーブル、父ロペデヴェガ)はG1仏ダービーの2着馬(勝ち馬はカミーユピサロ)。その後、G2ギヨームドルナノ賞でアロヒアリイに3馬身半差+アタマ差の3着。G2ニエル賞に勝って本番に臨みます。今年のフランス3歳牡馬のレベルはいまひとつ。評価は「C」です。
ロスアンゼルス(牡4、A・オブライエン、父キャメロット)は昨年の3着馬です。今年は春にG1タタソールズゴールドカップなど2つの重賞を制しましたが、夏休み明けは3戦して(5)(4)(4)着。前走のG2フォワ賞もビザンチンドリームに2馬身半突き放されました。買い材料は乏しいのですが、道悪になれば持ち前のスタミナがものを言う可能性があり、伏兵候補と残しておきたい馬です。評価としては「C」とします。
筆者は、アヴァンチュ-ル、ミニイホーク、(馬場がやや重までという条件つきで)クロワデュノール、ビザンチンドリームの4頭を現時点での優勝候補と見ていますが…。
(ターフライター奥野庸介)
※競走成績は2025年9月26日現在



