多くの記録樹立がかかります。東京新聞杯(G3、芝1600メートル、9日=東京)に出走するサクラトゥジュール(セン8、堀)は昨年の覇者。レイチェル・キング騎手(34)と今年もコンビを組みます。

昨年の東京新聞杯は内を巧みに抜け出して勝利を飾りました。前走の京都金杯も内から脚を伸ばして優勝。2走前の関屋記念13着後に去勢され、一発回答で重賞制覇をするのだから厩舎の仕上げとジョッキーの手綱さばきに敬服します。

今年で8歳を迎えたベテラン。7歳だった昨年の勝利は95年ゴールデンアイ、96年トロットサンダー、00年ダイワカーリアンに並ぶレース史上最年長タイでの勝利でした。今回は史上初の連覇もかかります。年齢だけを見ると衰えが気になりますが、キング騎手の感触は違うようです。

「去年乗ったときと、前回(京都金杯1着)乗ったときを比べても、馬は全体的に良くなっているイメージです。前走は58キロでも勝つことができましたから。まだ成長していると思います」

去勢効果か、馬の成熟なのか。「そのあたりはよくわらない」と前置きして、「厩舎の仕上げもそこに含まれていると思う」と陣営をリスペクトします。いろいろな要素が複合的に作用した遅咲きです。ちなみにセン馬の勝利となれば、こちらもレース史上初。要チェックです。

馬だけではなく、騎手にも記録がかかります。同一重賞を短期免許で来日した外国人騎手が優勝すれば、ステイヤーズSのムーア騎手&アルバート(15~17年)以来の出来事。他にもペリエ騎手とシンボリクリスエスの02、03年有馬記念連覇などがありますが、女性騎手による重賞連覇となれば、JRA史上初の大記録となります。

同馬を管理する堀師は1週前追い切り後、「今回も彼女の確かな技術に期待しています」とコメント。それを受けてこの日の朝、キング騎手は「後半に向けてリズム良く乗るのが大事。馬とけんかするよりは仲良く走る方が結果につながりますから。馬は動物で、1頭1頭違います。ケース・バイ・ケースで、相性良く、馬に合わせて乗ることが大切です」と折り合いの重要性を説きました。

5日に行われた最終追い切りはウッドで活気のある走り(助手騎乗)。体調は高め安定とみていいでしょう。G1馬も出てくる好カードですが、サクラトゥジュールにも勝利のチャンスは十分あると思っています。【松田直樹】