暮れの風物詩となった香港国際競走が日曜に近づきました。
現地では香港馬王(年度代表馬)の看板を背負ってスプリントの連覇に臨むカーインライジングと、カップで未踏の4連覇に王手をかけるロマンチックウォリアーを中心に大きな盛り上がりを見せています。
前哨戦を楽勝し、無敵の快進撃を続けるカーインライジングは現在15連勝中。勝てば絶対王者として君臨したゴールデンシックスティ(16連勝)と肩を並べます。
グレード制が欧米で定着した73年以降、主要競馬国(パート1国)の連勝記録はオーストラリアの名牝ウインクスが残した33連勝。これにはまだ遠く及びませんが、まずは香港の連勝レコードを持つサイレントウィットネスの17連勝を見据えて、ここは負けられない一戦になりそうです。
カップのロマンチックウォリアーは自身が持つ“世界賞金王”更新が確実です。
現在の総獲得賞金は2億1770万5697香港ドル(約44億3700万円)。日曜に優勝すれば賞金の2240万香港ドル(約4億5700万円)が加算されて、邦貨で48億円を突破します。
紅一点としてマイルに挑むエンブロイダリーは、香港招待ボウルとして91年に始まった同レースで史上初の3歳牝馬による優勝に挑みます。
香港国際競走での3歳牝馬による優勝例は距離の長いヴァーズ(09年ダリアカナなど2勝)やカップ(10年スノーフェアリーなど2勝)で達成されていますが、マイルでは前例なし。もとより3歳牝馬の挑戦はレアで、国際G1に昇格した00年以降では7頭が挑んで、07年ダルジナの3着が最高着順です。
しかし、今年は人気が予想される地元3頭(ヴォイッジバブル、ギャラクシーパッチ、マイウィッシュ)のそれぞれに死角が隠されていて混戦ムード。5頭の海外招待馬にも出番がありそうです。特にエンブロイダリーは古馬より2キロ軽い55キロでの参戦。右回りのワンターンで桜花賞の再現が期待されます。
【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

