18年平昌五輪銅で2大会連続メダルを目指す日本代表のロコ・ソラーレ(日本)が8-7の大逆転でデンマークを下した。藤沢五月の最終ショットのダブルテイクアウトが決まり3点を奪い勝利、通算2勝1敗とした。

日本対デンマーク 第10エンド、ラストショットで3点を奪いガッツポーズする藤沢(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第10エンド、ラストショットで3点を奪いガッツポーズする藤沢(撮影・足立雅史)
北京グラフィック カーリング・デンマーク戦ラストショット
北京グラフィック カーリング・デンマーク戦ラストショット

チーム    10
ロコ・ソラーレ
 デンマーク 


カーリング女子1次リーグ勝敗表


国名スイ米国日本韓国スウカナデン英国中国RO
1スイ30
1米国30
3日本21
3韓国21
3スウ21
6カナ12
6デン12
6英国12
9中国03
9RO03

12日、午前終了時点


◆試合経過

第1エンド(後攻はデンマーク)

ともに1勝1敗で迎えた第3戦。日本は不利な先攻で開始。互いにハウスに置かれた石を弾いてステイさせながら、曲がり幅など氷の感触を確かめる。最後はデンマークが石を打ち出し、ブランクエンドに。0-0。

日本対デンマーク 指示を出す吉田夕(左)と吉田知(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 指示を出す吉田夕(左)と吉田知(撮影・足立雅史)

第2エンド(後攻はデンマーク)

日本が1、2。デンマークは日本のガードストーンでダブルテイクアウトが狙えず、最後のショットは日本のNO1を出し、NO2が残った。日本が1点スチールに成功。

日本対デンマーク 第2エンド、ストーンを投じる藤沢(中央)(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第2エンド、ストーンを投じる藤沢(中央)(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第2エンド、ストーンを投じる吉田夕(中央)。左は吉田知、右は鈴木(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第2エンド、ストーンを投じる吉田夕(中央)。左は吉田知、右は鈴木(撮影・足立雅史)

第3エンド(後攻はデンマーク)

吉田知が2投目で自軍のNO1を動かしてしまうミス。相手がNO1、2、3を確保するピンチになる。藤沢が1投目でダブルテークアウトに成功。しかし劣勢は変わらず、2投目でも難しいダブルテークアウトを狙ったが、はじき出した石は1個止まり。デンマークが最後の石をハウス中央にドローして2点。


第4エンド(後攻は日本)

ハウスに石がたまる展開。デンマークは最後の石で日本のNO1を押し出した。藤沢は最後の石で、両軍の石が縦に4個並ぶ中で、2点を狙ってデンマークのNO2だけを少し押す繊細なショットを選択。スイープにも助けられて、見事に相手の石だけを外に押し出し、NO1、2を確保。日本は2点を獲得した。

日本対デンマーク 第4エンド、2点を奪い笑顔の藤沢(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第4エンド、2点を奪い笑顔の藤沢(撮影・足立雅史)

第5エンド(後攻はデンマーク)

セカンドまでのセットアップで、日本は劣勢。吉田知が1投目でダブルテークアウトに成功も、デンマークも正確なショットでチャンスを継続。藤沢のラストショットは、ダブルテークアウトか、2点覚悟で石を1個出すかの選択。ダブルテークアウトは失敗した際に3失点のリスクがあるため、確実に相手のNO1だけを出した。デンマークは最後の石で日本のNO1を出して、2点を獲得。日本は1点ビハインドで前半を終えた。

■■■■ハーフタイム■■■■

【もぐもぐタイム】藤沢はゼリー飲料を口にして栄養を補給。

日本対デンマーク ハーフタイムに軽食を取る藤沢五月(右端)ら(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク ハーフタイムに軽食を取る藤沢五月(右端)ら(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク ハーフタイムに軽食を取る吉田知(左)と藤沢(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク ハーフタイムに軽食を取る吉田知(左)と藤沢(撮影・足立雅史)

第6エンド(後攻は日本)

藤沢は1投目で相手の石を押してNO1を確保。デンマークのラストショットはドローがわずかに長く、NO2止まり。藤沢はハウス中央にドローを決めれば、2点のチャンスだった。しかし最後の石はわずかに寄り切らずに1点止まり。4-4の同点となった。


第7エンド(後攻はデンマーク)

ハウスの中に石がたまる展開。デンマークがNO1、日本がNO2、3の形で、藤沢が2投でダブルテークアウトを狙う。成功すれば、複数点スチールのチャンスだったが、出した石は1個止まり。相手のNO1は出せなかった。デンマークは最後の石で、狭いコースを通してNO2の位置にピタリ。デンマークが2点を獲得した。


第8エンド(後攻は日本)

再びハウスに石がたまる展開となった。デンマークはNO1、3、日本はNO2、4、5をもつ形。スチールされるピンチの中で、藤沢が最後の石を投げた。相手の石を壁として、投げた石を中央へ。相手のNO1を動かして、自軍のNO1を取り返した。日本が1点を獲得した。


第9エンド(後攻はデンマーク)

第8Eとうってかわって、石がたまらないクリーンな展開。藤沢は最後の石で相手のNO1を動かしてNO1をキープ。しかしガードの石はなし。デンマークはラストショットで、日本のNO1をはじいて、1点を獲得。日本は2点ビハインドで最終の第10Eに入った。


第10エンド(後攻は日本)

日本は2点ビハインドを追って、後攻で最終Eを迎えた。吉田夕の2投目はフリーガードゾーンまで石が届かず、投球が無効になる痛恨のミス。しかし粘り強くチャンスをまった。そして藤沢のラストショットでダブルテークアウトを成功させれば、3点獲得のチャンスを作った。藤沢は最後の石で、理想通りのスーパーショット。相手の石を2個はじき出して、一挙3点。最後の最後でビッグエンドをつくって、8-7で逆転勝ちした。

北京グラフィック カーリング・デンマーク戦ラストショット
北京グラフィック カーリング・デンマーク戦ラストショット
日本対デンマーク 第10エンド、ラストショットで3点を奪った藤沢(中央)(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第10エンド、ラストショットで3点を奪った藤沢(中央)(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第10エンド、ラストショットの行方を見つめ指示を出す藤沢(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第10エンド、ラストショットの行方を見つめ指示を出す藤沢(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第10エンド、ラストショットで3点を奪いガッツポーズする藤沢(撮影・足立雅史)
日本対デンマーク 第10エンド、ラストショットで3点を奪いガッツポーズする藤沢(撮影・足立雅史)
逆転勝利に抱き合い喜ぶ日本(撮影・足立雅史)
逆転勝利に抱き合い喜ぶ日本(撮影・足立雅史)

試合前、練習を行う藤沢(右端)ら
試合前、練習を行う藤沢(右端)ら
試合前、デンマークの練習を見つめる日本(撮影・足立雅史)
試合前、デンマークの練習を見つめる日本(撮影・足立雅史)

ロコ・ソラーレのメンバー

ロコ・ソラーレのメンバー
ロコ・ソラーレのメンバー

1次リーグの日程

北京五輪カーリング ロコ・ソラーレの1次リーグ日程
北京五輪カーリング ロコ・ソラーレの1次リーグ日程

競技説明

北京グラフィック カーリング競技説明イラスト
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ショット解説

北京グラフィック カーリングのショット解説
北京グラフィック カーリングのショット解説

◆カーリング大会形式 出場は10チーム。総当たりの1次リーグを行って、上位4チームまでが準決勝に進出する。 同リーグの勝敗で並んだ場合は、当該チーム間の勝敗数などで決める。準決勝の敗退チームは3位決定戦を行う。準決勝は18日、3位決定戦は19日、決勝は20日。18年平昌五輪ではロコ・ソラーレが日本勢初の銅メダルを獲得している。