オリンピック(五輪)が延期になって、自分の中では、一番大きなモチベーションとしてやってきたので残念でした。でも中止にならなくて良かったというのが正直なところで、このような状況を考えれば、また来年無事に開催できるのかという不安もありますが、選手としては来年の開催に重点を置いて、準備するだけだと思います。

昨年9月のワールドカップ(W杯)では勝つことができませんでした。最初からすべてうまくいくと思っていなかったし、日本は出場自体が久しぶりで、経験を積み重ねることで、世界と戦えるようになるのかなと。ただ、終わった後は、五輪が1年後だったので、またこのような結果になってしまうかもという危機感があり、そういう意識を持ってBリーグのシーズンに入りました。

世界と戦ってみて、ほとんどの選手が初めてで、経験の差が大きいと感じました。今後強化試合などを積み重ね、慣れることが日本代表には必要だと思います。サイズの違いもありますが、フィジカルだけでなく、体のぶつけ方や、オフェンスの強化だったり、挙げればきりがないですが、間違いなく差はありました。

子どものころは「五輪に出てみたい」という思いはありましたが、バスケットが出場してなかったので、身近に感じていませんでした。でも、体操男子団体の金メダルや、柔道の野村選手の3連覇は印象に残っています。自分が団体スポーツだからか、陸上や柔道など個人競技をよく見ます。先日、柔道の阿部一二三選手とも食事をする機会があり、丸山選手との代表争いは個人的に注目しています。プライベートでは、陸上の飯塚選手や水泳の塩浦選手などと交流があり、同年代の選手からも刺激を受けています。

5月10日のBリーグ年間表彰式ではMVPを獲得することができました。チームとしていい成績を残せましたし、スタッフ、マネジャー、応援してくれる方のおかげで受賞することができ、感謝しています。今はできることは限られていますが、それはどの選手も同じ。自分はまだまだ成長できると思っています。世界に追い付けるよう、やれることを毎日しっかりやってトレーニングしていますし、もっとレベルアップした姿で五輪に臨めるんじゃないかと思っています。(302人目)