世界記録保持者の高木美帆(31=TOKIOインカラミ)が本命種目でメダルを逃した。
過去2大会銀メダルだった1500メートルで1分54秒865で6位。最大目標に掲げた大本命での頂点には届かず、500、1000メートル、団体追い抜きの銅メダル3つで大会を終えた。
◇ ◇ ◇
日体大時代の恩師、青柳徹氏(57)は「31歳まで続けていると思わなかった」と驚きを隠さない。「中学生から五輪の申し子。長きにわたって戦ってきたのは大変なことだと思う」とたたえた。大学1年の時、すでに自分のことを「中堅だ」と言っていたという。10年以上がたち「今は『大ベテラン』だ」と評価した。
22年北京五輪後の3月、「18年平昌でやり残したことをやった4年間だった。もういいんじゃないか」と語りかけた。それでも現役続行し、23年からは自らチームを立ち上げた。「責任感が強くて、手を抜くことができない」と、心配だったと明かす。大学時代も、授業に出ずに課題で対応すると伝えても「ちゃんと授業に出ます」と出席した。
チームではスポンサーとも直接向き合うなどチームの最前線に立った。「最終的には美帆が全部決めなきゃいけなかった。シンガー・ソングライターとして歌作りに専念すればよかったのに、プロデュースも手がけないといけなくなった。スケートだけに没頭することができず、しんどいこともあったのではないか」と察する。ただ、チーム運営やマネジメントを学べたことは大きい。「彼女の人生を見れば、決して無駄ではない3年間。人生にとって必ずプラスになる」と今後に期待した。【飯岡大暉】

