【パリ=阿部健吾】体操男子で東京五輪2冠の橋本大輝(22=セントラルスポーツ)が不調に悩まされた。
予選の2班に日本代表5人で臨んだが、6種目合計は85・064点。岡慎之助(20=徳洲会)の86・865点を下回った。
「久しぶりに試合をしたので、調整がうまくいかなかったというのがやってて思いました」と沈痛な面持ちで振り返った。
最初の跳馬で大技「ロペス」の着地が乱れるスタート。3種目目の鉄棒では着地が前のめりに大きく崩れた。「(疲労感が)早めに来てしまった」と両腕の張りに苦しんだ。
鉄棒の降り技も「こけるなと思ってました。あまり良い感覚ではなかった」と予感していた。
5月上旬に右手中指の靱帯(じんたい)を損傷。NHK杯を欠場していた。試合は4月の全日本選手権以来。今月上旬からは左肩痛も起き、調整面で不安はあったようだ。
「何が起きても全員でつないで、いい試合をつくり上げていきたい」と臨んだ予選で、悪い予感が的中した。
東京では個人総合と種目別の鉄棒の2冠に輝いたが、この日の結果で鉄棒の2連覇は消えた。
いまは29日の団体総合に集中する。短い期間での立て直し方法について問われると、「どうしますか?」と逆質問して表情を緩めた。「もうやれることをやるしかないかな。それだけですかね。どうしたらスイッチというか、もう1度自分が立て直せるか」と思案した。
2大会ぶりのチームとしての頂点へ。東京では銀メダルに終わった悔しさをパリで返すための3年間だった。「みんなが頑張って声を出してて申し訳ないと思っちゃって。団体決勝で良い演技を出して金メダルをとること、それが恩返し。その気持ちだけは忘れず団体決勝に臨みたい」と決意をみせた。



