<リオ五輪:卓球>◇10日◇女子シングルス3位決定戦

 3位決定戦で、福原が最も苦手とするカット型と当たってしまったのは不運だった。キム・ソンイとは初めての対戦。石川が3回戦で負けた時もそうだったが、打ち抜くまでの研究が足りなかった。福原もフォアに攻めて、相手のバックカットの特徴を消していこうとしたり、バックに戻したり、戦術転換はしていたが、うまさで勝とうとしても相手の技、引き出しの多さが上回った。完全に実力負けですね。

 この1カ月、味の素トレセンでは、私が帰る午後9時を過ぎても練習をやっていた。こんなことは初めて。時には涙も流していた。リオまでに練習したいことが多すぎて、ギリギリまで追い込まれていたんだと思う。マスコミの注目も集める時期だし。4強までの戦いは、何でこんなに変われるんだろうと目を疑った。卓球選手というより、女優のよう。大舞台での強さがリオで出た。団体も期待できますよ。(男子日本代表前監督)