リオデジャネイロ五輪で4連覇を逃し、銀メダルにとどまったレスリング女子53キロ級の吉田沙保里(33)は22日、現役引退を視野に入れていることを明らかにした。

 帰国の途に就くリオデジャネイロの国際空港で「引退も頭の中には出てきたかなという感じ。今まで引退というのは全然なかった」と現在の心境を説明した。指導者の道にも意欲を示したが「すぐには決められないので、ゆっくりと考えていきたい」と話した。

 リオ五輪日本選手団主将を務めた吉田は、18日に決勝で米国選手に敗れた。試合後は号泣して謝罪したが、インターネットの会員制交流サイト(SNS)などを通じて多くの人に激励を受け「本当に救われた。笑顔で日本に帰りたいという思いが強くなった」という。21日の五輪閉会式にも参加した。レスリング日本代表の栄和人チームリーダーは「焦らず、納得する選択をすればいい」と話した。吉田は24日に帰国予定。