タレント性の高い逸材は誰だ? 41個のメダルを獲得した五輪の日本選手団。競技での感動はもちろん、心に残るコメントや肉体美で話題を振りまいた。そこで大手芸能プロダクション6社のマネジャー6人に、将来エンターテインメント界で活躍しそうな逸材を3人ずつ選んでもらった。複数で名が挙がったのは、体操の白井健三(19=日体大)と新体操の畠山愛理(22=東京ジュニアク)。近い将来、この中から茶の間をわかせるタレントが出ているかもしれない。

 今回は6社のマネジャー6人に「スカウトしたい選手」の視点で1~3位を挙げてもらった。約340人の日本選手の中で、2人のマネジャーが“指名”したのは「ひねり王子」の異名を持つ白井。体操団体では最終種目の床で高得点を出し金メダルに貢献し、跳馬では新技で銅メダルを獲得した実力者だが「トークのひねりもピカイチ」と高いタレント性が評価された。

 白井は、金メダル獲得直後に「人生で一番心臓に悪い日といっても過言ではなかったんですけど、間違いなく一番幸せな日になったと思う」と表現し、表彰式では記念品を受け取り「これ、何ですか? 歯ブラシ立て?」と天然キャラクターの一面を披露した。白井を挙げたマネジャーは「自分の演技については冷静に分析し、素になると無邪気な部分が出て、トークのひねりが抜群。間違いなく、引退後はコメンテーターとして活躍できる」と話す。複数のドラマ主演俳優を手掛けたマネジャーは「ルックスも、20歳を超えたらどんどんキラキラ輝くはず。声も滑舌もいい」と将来性に太鼓判を押した。

 女子選手では新体操の畠山が2票を獲得した。芸能界でスターの条件とされるのが、<1>ルックス<2>体形のバランス<3>声。この3つが均等に必要だとされている。「バランスとルックスの2つがそろっている畠山さんはモデルとして即戦力。演技を鍛えれば女優としても活躍できる」と評価している。

 現在、元五輪選手でタレントとして飛躍しているのは、元フィギュアスケートの織田信成(29)と篠原信一(43)だ。織田は現役時代の「泣き虫キャラ」をうまく生かしてCM、バラエティーで活躍し、篠原は「三枚目キャラクター」として茶の間をにぎわせている。実績と知名度に加え、競技生活の段階から、人間味あふれるキャラクターをいかに発揮できるかが、タレントとしての成功を左右しそうだ。【岩田千代巳】