陸上男子100メートルの桐生祥秀(24=日本生命)が15日、オンライン取材に応じ、東京オリンピック(五輪)について「延期は100%プラス」と言い切った。肉体も精神も日々、成長を自分で感じるからで「100%」と断言するあたりは充実を物語った。

緊急事態宣言の期間中は、拠点の東洋大や味の素ナショナルトレーニングセンターが封鎖された。人が少ない朝5時、夜9時頃に近所を走ったり、自宅でウエートをしたり、食事の取り方に気を使うなど今できる事に専念。ストレスは「スーパーに行く事が敏感になった」ぐらいだ。ずっと気持ちは前を向けていた。

来年の五輪の開催を危ぶむ声も「それは僕が決定することではない」と揺るがない。「もうリオから4年。1年後もすぐ来る。しっかり100メートル、リレーで勝負したい」と決意を込めた。今季は日本記録更新に狙いを定める。10月の日本選手権(新潟)には200メートルと2種目に出場する予定。