全日本柔道連盟は27日、東京・講道館で強化委員会を開き、東京オリンピック(五輪)代表12人を決めた。男子代表の井上康生監督(41)は記者会見で各階級の代表選手の名前を読み上げた後、感極まって涙した。

「選考を思い浮かべる中で、ギリギリで落ちた選手たちの顔しか浮かばない。60の永山、73の橋本、海老沼…90の長沢、村尾もそう。100の飯田、羽賀、100超の影浦…。本当に彼らは全てをかけてここまで戦ってくれた。彼らの思いもしっかり持った上で、日本代表として責任をもって戦いたい」。声を詰まらせながら代表2、3番手の選手たちへ敬意を示し、東京五輪への決意を述べた。その後は、指揮官として「一番やってはいけないこと。本当に申し訳ない」と報道陣へ頭を下げ、質疑応答に応じた。

以下、東京五輪男女代表(階級順)

▽男子60キロ級 高藤直寿(パーク24)2回目

▽男子73キロ級 大野将平(旭化成)2回目

▽男子81キロ級 永瀬貴規(旭化成)2回目

▽男子90キロ級 向翔一郎(ALSOK)初出場

▽男子100キロ級 ウルフ・アロン(了徳寺大職)初出場

▽男子100キロ超級 原沢久喜(百五銀行)2回目

 

▽女子48キロ級 渡名喜風南(パーク24)初出場

▽女子52キロ級 阿部詩(日体大)初出場

▽女子57キロ級 芳田司(コマツ)初出場

▽女子63キロ級 田代未来(コマツ)2回目

▽女子70キロ級 新井千鶴(三井住友海上)初出場

▽女子78キロ級 浜田尚里(自衛隊)初出場

▽女子78キロ超級 素根輝(そね・あきら、環太平洋大)初出場 ※昨年11月のGS大阪大会後、代表内定