グランプリ出場をかけた賞金バトルもいよいよ正念場を迎えた。選考期間内最後のG1として注目を集めるのが、10日に開幕する蒲郡周年だ。賞金ランク20位前後の選手が多数参戦し、いつも以上に熱いバトルが期待できそうだ。

地元蒲郡で圧倒的な強さを誇る赤岩善生
地元蒲郡で圧倒的な強さを誇る赤岩善生

個人的に期待しているのは、地元の赤岩善生。蒲郡は通算51優出、優勝24回と、圧倒的な強さを誇る。9月の当地は5号艇での優出となったが、本番は2コースまでシビアに動き、まくりを決めた。苦しみながらも、最後の最後にしっかり結果を出すところは、まさに千両役者。何より素晴らしいのは、発信力だ。「蒲郡にはいつも優勝するつもりで来ている」、予選で大敗しても「残りのレースは全部勝つ」など、熱いコメントがうれしい。

気持ちを隠す選手も少なくない。負けた時のリスクを考えれば、それもうなずける。しかし、高いお金を稼ぐプロならば、ファンへのアピールも使命の1つだと思う。「勝つことが最大のファンサービス」と言った監督がどこかにいたらしいが、プロなら勝つのは当たり前。プラスアルファが欲しい。赤岩の言動、戦う姿勢はファンにも十分、伝わっている。まさに看板レーサーだ。

グランプリのためには、是が非でも蒲郡周年を勝ちたい。優勝すれば、出場圏内に浮上する。現在、デビュー通算優勝98回。蒲郡周年で100回に王手をかけ、チャレンジカップ、グランプリに挑む展開なら何ともドラマチックではないか。