「ルーキーシリーズ第4戦」は椎名豊(29=群馬)が2Mで権藤俊光に競り勝って、今年の初優勝を決めた。2着に権藤、3着には中村晃朋が入った。

 機力で劣っても旋回力が上回った。1Mでエース機を駆る権藤の差しに屈したかと思われたが、瞬時の決断力がVを決定付けた。「(2Mは)もう握っていくしかないと思っていた」。2Mのツケマイで一気に先頭へ。昨年の福岡周年で予選突破した実力で、後続を突き放した。

 出足も伸びも中堅から抜け出すことはなかった。ただ、唯一あったグリップ感だけが頼りだった。「準優で逃げてから優勝は意識した。ペラを外さなければ大丈夫と思った」と落ち着き払った表情で振り返った。今後は「G1で結果を出したい」と大舞台での活躍を夢見る。次走の「ルーキーシリーズ第5戦」(4月2日~宮島)でも実力の違いを見せつける。【中牟田康】