若松ボートのG1開設66周年記念 全日本覇者決定戦が明日11月1日、開幕する。当地のエース瓜生正義を筆頭に、今年7月のSGオーシャンカップ覇者・毒島誠ら豪華52選手が集結する。グランプリ18選手をめぐる争いが佳境を迎える中、西山貴浩(31=福岡)が初出場も可能な位置につけている。G1初制覇を果たして弾みをつけたい。

年に一度の“純地元”の大舞台で、西山貴浩が燃えている。今年はここまで優勝7回と年間を通じて好調を維持し、4月常滑MB大賞では念願の特別戦初優勝を果たした。

-最近の調子は

西山 生後2カ月から、24時間365日絶好調ですよ(笑い)。でも、G2を勝ったからって、自分の中では特別に変わったことはないんですよねえ。

-今年8月のお盆特選(日刊スポーツ杯)では、1号艇瓜生正義らを相手に、まくりで快勝し、3年ぶりに若松で優勝した

西山 若松を走るときは昔から力が入る。(子どものころの)運動会の前のような感じ。事故するのも一番多いと思うし。勝たないかんとか思うんでしょうね。だから、お盆に優勝したときはうれしかった。

-G2を勝って、次はG1。特に若松は地元だから、その思いはより一層強いのでは

西山 そりゃあ取りたいですよ。嫁からは若松はあまり走らんでと言われる。自分じゃ分からないけど、前検の前からピリピリするみたいです。エンジンは抽選次第ですね。若松では最近、バタバタしていたけど、お盆はいいエンジンを引きましたからね。

-賞金ランキングは、グランプリを意識できる位置につけている

西山 グランプリは1月1日から真剣に意識してます。ベスト18にぎりぎりでもいいので、1回は乗ってみたい。あと1カ月、僕の人生の分岐点になると思う。

-福岡支部は羽野直也や仲谷颯仁ら、若手の活躍が目立っている。刺激は受けているか

西山 かなり受けてますよ。ほんとにいい刺激になる。記念やSGでも、心の底から応援しているけど、心の底から邪魔してやりたい(笑い)。

西山節は最後まで健在だった。“純地元”の若松っ子が、初G1奪取へ向けて躍動する。

◆西山貴浩(にしやま・たかひろ)1987年(昭和62)5月15日、北九州市八幡西区生まれ。05年11月、97期生として若松でデビュー。同年12月、大村で初勝利、07年5月若松で初優出、08年9月若松で初優勝を飾った若松っ子。今年4月常滑G2MB大賞で特別戦初優勝。通算優勝29回。同期に池永太、山口達也、土屋智則らがいる。169センチ、52キロ。血液型A。