ボートレーサーの小芦るり華(21=佐賀)は、罰則で約1年に及ぶブランクを経験したが、その期間を練習に費やし、今の成長につなげてきた。近況はターンを鍛錬中。フェンシングで鍛えた動体視力と同期への負けん気で、さらなる成長をもくろむ。

衝撃デビューから間もなく3年。小芦るり華が地に足付けた成長を遂げてきた。16年5月にデビューすると、0台スタートを連発した。しかも偶然の一節ではなく、何節も。すると菊地孝平らもしのぐ平均STをたたきだす超絶新人と騒がれた。「スタートが見えて楽しかった」。高校から始めたフェンシングでインターハイで好成績を収めるなど並外れた動体視力を発揮した。

だが、その直後にフライングを乱発。1期で3本の勇み足に事故点過多の罰則が重なり、約1年間あっせんが止まった。

痛恨だった。だが、この期間を無駄にしなかった。「練習できる日は毎日、行った。お正月も全部。スタートは二の次。ターンでさばけるように」と練習に明け暮れた。そのかいあって今期勝率を4・66まで引き上げた。

通算出走はまだ約300走。これは2期後輩とほぼ同じ。同期の関野文の半分しかない。「少しでも同期に追いつきたい。それに今年は年末の(QC)シリーズに出たい。いずれは賞金女王まで」。目標は高く、今度は数倍返しの飛躍で周囲を驚かす。【窪寺伸行】