11月開幕のワールドカップ(W杯)カタール大会に出場する日本(FIFAランキング23位)がパラグアイ(同50位)と対戦し4-1で勝った。

日本代表に復帰したMF鎌田大地(25=アイントラハト・フランクフルト)の得点などが生まれた。

W杯アジア最終予選を終えて最初の国際親善試合だった。日本は6月に4試合の強化試合を組んでおり、6日には東京・国立競技場で王国ブラジル(同1位)と対戦する。

この試合を日刊スポーツ評論家のセルジオ越後氏が、いつものようにの「鋭角ジャッジ」した。

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南米予選8位のパラグアイ相手に妥当な結果だね。むしろもう2~3点取れたね。堂安、鎌田、原口、浅野ら攻撃陣はそれなりにアピールできた。当然だろうな。

相手はプレスをかけられず、フリーでプレーできたわけだから、やりやすかったんだろう。誰に、どこに向けたアピールできたかは、分からないけどね。

W杯本大会サブメンバー入りへのアピールだったのかな。これでブラジル戦のスタメン出場が保証されるわけでもないしな。

W杯出場国と敗退国の差は明らかだった。半年後に照準を合わせる日本と、4年後を目指すパラグアイでは、モチベーションが違いすぎる。

W杯まで半年を切ったわけだから、W杯出場の各国は、いろんなタイプのチームとテストマッチをしたいはず。なのに、4年後を目指すチームを呼んだこと自体、マッチメークの失敗としか言いようがないね。

日本代表で課題とされる左サイドバックに、前半だけ初選出の伊藤が入った。無難なプレーでデビューしたとの見方があるが、冷静に考えて、相手からそのサイドを突かれたことは1度もなかったはずだよ。

前線へのいいフィードはあったけれど、相手のプレスがかからない試合なら、それくらいはできて当たり前だね。

相手に攻められた時のブロックや体の入れ方、周囲との連係を見たかったけれど、1本もなかったな。

もうサバイバルの時期は過ぎたよ。これからはメンバーを固定して熟成、完成させることを考えないとな。(日刊スポーツ評論家)