U-23日本代表の手倉森誠監督(48)が東日本大震災から5年にあたる11日、東京・味の素スタジアムで東京-神戸戦を視察し、あらためて思いを語った。

 手倉森監督は5年前のこの日、指揮していた仙台のクラブハウスで大きな揺れを経験した。「震災から5年の年が(リオデジャネイロ)五輪の年と思い続けてきた。五輪に集中してメダルを獲る決意をしました」と振り返った。

 この日、震災発生時刻の午後2時46分には、都内の日本サッカー協会(JFA)でスタッフたちと黙とうを捧げた。協会のスタッフから「震災の日には、ハリルホジッチ監督が現在使用している監督室で寝泊まりした」などの話を聞いた。「協会にいた人も怖かったんだろうなと。そういうことを想像しただけでぞっとする」と率直な気持ちを吐露した。

 12日には、仙台は本拠地ユアスタで鹿島と対戦する。仙台から「スタジアムに来てほしい」のオファーもあったというが、「今のこの立場ですから」と、五輪監督の仕事をまっとうするため、別の会場に視察に向かう。