FIFAランキング11位のなでしこジャパンが7-1で同46位のガーナに勝利した。16年3月のリオ五輪アジア最終予選以来、約2年ぶりに代表復帰したFW川澄奈穂美(32)が後半14分から出場し、1アシストを挙げ、勝利に貢献した。19年女子W杯フランス大会出場権のかかるアジア杯(6日開幕、ヨルダン)前最後の試合を大勝で終え、今日2日に開催地へ出発する。

 川澄が、なでしこジャパンのピッチに戻ってきた。3点リードの後半14分にMF中島に代わって投入されると鋭い動き出しと正確なクロスでチャンスを演出した。長崎は2歳半まで過ごした地。ボールを持つとスタンドから歓声があがった。

 最大の見せ場は後半38分だった。右サイドからゴール前に走り込んだDF鮫島へ絶妙なクロスで7点目をアシスト。「イメージ通り。しっかり決めてくれてよかった」と自画自賛すれば、鮫島も「みっちゃん(川澄)は必ず(クロスを)上げてくれるところ」と信頼を寄せる。約30分間の出場となったが、その存在感と実力は十分に証明した。高倉監督も「対人の局面での強さや、キックの強さもある。チームの戦力に組み込まれた」と称賛した。

 代表最年長となる川澄の加入はチームに良い変化をもたらしている。FW岩渕が「チームが明るくなった。1人来るだけでこんなに変わるんだな」と口にすれば、最年少の20歳のDF市瀬も「声を出して引っ張ってくれるのでチームも和む」と話す。ベテランと若手が融合し、チームの完成度は高まりつつある。W杯出場、そしてアジア杯2連覇へ。頼もしいベテランがチームを活性化させている。【松尾幸之介】