FIFAランク50位の日本代表は、16日のベネズエラ戦からスタメン11人全員を入れ替えて臨み、同90位のキルギスに4-0で快勝した。これで、森保一監督は就任から4勝1分けと「負けなし」で、今年最後の国際親善試合を終えた。

試合は、開始早々いきなり動いた。FW北川航也が持ち上がり、中央のFW杉本健勇へ。ボールを収めた杉本が左サイドを見ると、猛ダッシュで駆け上がってきた左サイドバックの山中亮輔がいた。そこへ丁寧なパスが送られると、山中は得意の左足で一閃(いっせん)。ライナー性の弾道で右ポストに当たり、ゴールの中へと跳ね返った。前半1分49秒の出来事だった。

山中は初出場初先発の代表デビュー戦で、ファーストタッチで初ゴール。これは15年8月2日の東アジア杯北朝鮮で武藤雄樹(浦和レッズ)が先発出場で決めた前半3分を1分ほど上回る、日本代表最速デビュー弾だった。

電光石火の先制点が生まれると、前半19分にはMF原口元気が直接FKを決めて2点目を挙げた。ペナルティーエリア左から右足を振り抜いて壁の右外を通すと、相手GKの足元に落ちてキャッチミスを呼び、ゴールを陥れた。

原口は今年のW杯ロシア大会の決勝トーナメント1回戦ベルギー戦以来となる代表通算8ゴール目。日本代表の直接FKによる得点は、13年9月6日の親善試合グアテマラ戦でMF遠藤保仁(ガンバ大阪)が決めて以来、実に5年ぶりだった。

後半に入ると途中から、ベネズエラ戦に先発した選手を次々に投入する。すると試合が再び活性化した。

後半27分には、MF守田英正の縦パスをMF北川がヒールで落とすと、FW杉本健勇に代わって入ったFW大迫勇也が右足インサイドで狙い澄ましたゴールを決めて3点目を挙げた。

その直後にMF中島翔哉とMF南野拓実が途中出場すると、1分後の後半28分には、南野からMF堂安律がワンタッチでつないだボールを、中島が右足で決めて4点目を奪った。中島は森保ジャパン初ゴールだった。