U22も4バックに A代表と戦術一本化で底上げを

<Nikkan eye>

サッカー日本代表は19日の国際親善試合ベネズエラ戦に1-4と完敗した。新戦力の発掘という狙いがあった中、屈強な相手の前に簡単にゴールを割られた。屈辱的な敗戦から見えたサイドバック(SB)の人材不足に、3バックか4バックか? 森保監督が兼任するA代表とU-22代表の戦術スタイルと、チームの底上げについて考察した。

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ベネズエラ戦は1対1の対人での力の違いを見せつけられた。中でも日本のSBは人材が不足する。左の長友、右の酒井が不動の存在の中、安西がメンバー入りこそするが、国内を含め新戦力の台頭には至っていない。

A代表はこれまで、最終ラインからSBが攻守に長駆する4バックが基本となっている。しかし、昨年のW杯ベルギー戦では2点を先取しながら逆転負けした経験から、森保監督は押し込まれた展開でも耐えうる3バック(両ウイングバック=WBが下がり5バックで守りを固める)の引き出しの必要性を考えてきた。A代表でも2度、3バックを試している。一方でU-22代表は3バックを“入り口”にした。大多数の選手が経験ある4バックに比べ、3バックは戦術の浸透と構築に時間を要す。あえて時間がかかる方から取り組み浸透を図ったものだ。将来的にはA代表もU-22代表も、3バックと4バック双方の兼備を考えている。

U-22世代のSBには、オリンピック(五輪)後のA代表入りも期待される杉岡(湘南ベルマーレ)、橋岡(浦和レッズ)岩田(大分トリニータ)原(サガン鳥栖)がいる。3バックのU-22代表ではWB、もしくは3バックの左右を担い、4バックのSBとは役割も異なる。原以外は所属チームが3バックで、4バックの経験を積む必要がある。そこで提案したいのがU-22代表の本格的な4バック着手だ。戦術練習の時間を長く取れる12月の長崎遠征と来年1月のU-23アジア選手権タイ大会で完成させ、A代表とスタイルを一本化してはどうか。そうすれば東京五輪世代のメンバーがA代表へ、A代表のメンバーもオーバーエージとしてU-22代表に入りやすくなる。互換性が生まれることでA代表の3バック戦術の向上も図れ、チーム力の底上げにつながる。

それと同時に国内組には奮起を求める。海外組は日々、屈強な相手と戦い、経験値を上げている。環境面では劣るかもしれないが、思い出してほしい。DF昌子が鹿島アントラーズに所属しワールドカップ(W杯)ロシア大会で先発の座をつかんだことを-。今回の惨敗を糧に、来年は国内組の巻き返しに期待したい。【岩田千代巳】