磐田が2-1で新潟を退け、アウェーで貴重な勝利を手にした。後半3分に先制を許したが、元イングランド代表FWジェイ(33)が2つのPKを冷静に決めて、今季2勝目で初の逆転勝ち。ジェイは通算6ゴールで得点ランク単独首位、チームは勝ち点を9に伸ばした。5戦負けなしで、J1残留ラインで目標にする「勝ち点40」へ順調な歩みを見せている。
敵地まで駆けつけた約400人のサポーターが2度、歓喜に沸いた。1点を追う後半4分、ペナルティーエリア内でジェイが縦に仕掛けると相手DFに足をかけられ、PKを獲得。冷静にゴール左に決めて同点とした。同19分には、途中出場でピッチに入ったばかりのMF松井大輔(34)が、左サイドでドリブル突破。慌てて飛び出した相手GKと交錯し、PKを獲得した。再びボールをセットしたジェイは、GKの逆をつく右に決めて逆転した。
試合後、「得点を決められてハッピー」と喜ぶジェイを見て、名波浩監督(43)が「プラマイゼロだからな」と笑顔で突っ込んだ。実は同点PK弾の1分前、ジェイのパスミスを拾われて新潟に先制を許していた。本人は大笑いで「ミスをしても、次に切り替えたんだよ」と胸を張った。
磐田市内から移動に4時間半以上かかる新潟には、試合2日前の8日に入った。宿舎で入念に行ったミーティングで名波監督は「勝ち点3か、勝ち点0しかない」と勝利へのこだわりを何度も選手に説いた。そのメッセージが選手に伝わり、リードしても守勢に入らず、球際での激しさやプレスにつながった。DF大井健太郎(31)は「チームみんなで戦い、つかんだ結果だった」。得点ランク単独首位に立ったジェイも「チームメートなしに、この結果は得られない。素晴らしいのひと言だ」と感謝。この日の2点で、磐田J1通算1200点目になったことも喜んだ。
目標に掲げるJ1残留ラインの勝ち点40に向け、順調に積み上げている。第2節浦和戦(2-1)以降5戦負けなし。そのうちアウェーが4試合で、名波監督も「アウェーで負けていないということは、選手にとって相当自信になる」と手応えを口にした。一方で「自分は負けないことで良しとする性格ではない。引き分けは勝ち点2を失ったと考えている」と言った。その意識は選手にも浸透。次戦も勝つためのサッカーに徹する。【保坂恭子】



