筑波大が、前回大会準優勝の阪南大に3-0で快勝し、13年ぶりの優勝に王手をかけた。

 序盤から押し込まれる苦しい展開も、最終ラインが耐え続け、前半20分にMF鈴木徳真(2年=前橋育英)のミドル弾で先制。後半7分には、エースFW中野誠也(3年=磐田ユース)のPKで加点すると、ロスタイムには途中出場のFW三笘薫(1年=川崎Fユース)のダメ押し点で試合を決めた。

 阪南大の猛攻を振り切ったのは、1年生の三笘の一撃だった。終盤はクリアしては相手にボールを拾われ、2次、3次攻撃を浴びた。しかし、三笘が、先制点を決めた鈴木のクリアボールをハーフライン付近で拾い、1タッチで相手DFをかわしそのまゴール前へドリブル。最後は、冷静にGKの動きを見極め、右足で流し込んだ。「ファーストタッチはいつも気をつかっている。いいところに出せた」。川崎Fユース時代から注目された逸材が、フロンターレ仕込みの技術を駆使し、2戦連発で勝利を呼び込んだ。

 身長177センチ、体重66キロで、フィジカルでは成長途中。「体力面は自分の中で課題。個では負けたくないので、圧倒的な個を磨いていかないと。蹴る止める、の技術はだれにも負けたくない」と話す。川崎ユースの先輩には、U-19(19歳以下)日本代表のFW三好康児(19)とDF板倉滉(19)がいる。「代表に絡んでいるので刺激になる。まだ、結果を出してないし言える立場ではないけど、僕もそこに食い込んでいけるように頑張りたい」と意気込んだ。

 決勝は、大体大を下し35年ぶりの優勝を狙う日体大と対戦する。「日本一と2位では全然違うので、次もゴールに絡むプレーをしたい」と見据えた。