常盤木学園(宮城2位)が聖和学園(宮城1位)を3-0で下し、8大会連続8度目の優勝を飾った。前半29分にMF西野朱音(2年)のミドル弾で先制すると、同33分にはFW寺尾星奈(2年)、後半33分にはDF畑中夢菜(2年)が決め宿敵を振り切った。

準優勝に終わった全日本高校選手権から1週間-。決勝のピッチで悔し涙を流した2年生コンビが新チームを引っ張った。守備が持ち味のU-17日本代表ボランチ西野が、MF沖野るせり(2年)のパスを受けると、積極的に右足を振り抜き先制ゴールを決めた。相手のFK1発に泣いた決勝での決定力不足を教訓に、攻撃意識を高めてきたことが実を結んだ。昨年10月の県決勝で苦杯をなめた聖和学園に今季初対決でリベンジ成功。「県で勝ち続けていたのに自分たちが歴史を壊してしまった。絶対に負けたくなかった」と、全国につながらない新人戦でもガチンコだった。

西野とともに前チームのレギュラー沖野は、「3年生がいなくなって、弱くなったと言われたくない」と自覚を口にした。2歳上の姉くれあ(19=マイナビ仙台)もつけた10番を初めて背負い「常盤木の10番は歴代1人で打開できる選手がつけてきた。自分もそれに見合うようレベルアップしたい」と決意。そして西野と沖野はくしくも同じ言葉を口にした。「自分が引っ張っていくつもりです」。常盤木学園の新たな戦いが始まった。【野上伸悟】