Jリーグの村井満チェアマン(60)は21日の理事会後のウェブ会見で、20日に官邸を訪問して菅義偉官房長官と新型コロナの感染拡大防止について意見交換したことを明かした。Jリーグは全国39都道府県に56のクラブがある特性に着目。クラブハウスや駐車場などの施設をPCR検査などの会場に利用することなどを提案した。

村井チェアマンは「国難の状況で何ができているんだろうと自問自答していた」と告白。全クラブがシャワー室や駐車場があるクラブハウスを備えている点に着目。「その地域でPCR検査、例えば医療スタッフがクラブハウスを利用し、屋外にテントやプレハブを作るなどして検査の態勢に寄与できるのならばと考えたが、いかがですか」とのアイデアを伝えると、菅官房長官から「全国一斉でなくても1つでも2つでも、そういった具体的なケースができれば大変ありがたい」と感謝されたという。

理事会では全理事が合意。行政が管理するクラブハウスがあるなど地域、クラブで違いもあるため、政府から要望があれば各クラブと個別に相談する方針。「白紙」としているリーグ再開日に関する本格的な協議は行われず、プロ野球と合同で行う23日の「第6回新型コロナウイルス対策連絡会議」をへてからとなる。