北海道コンサドーレ札幌はベガルタ仙台と1-1で引き分け、今季2度目の2連勝はならなかった。

J1では仙台本拠地で3分け4敗。鬼門でまたも初勝利を逃した。前半4分、MFルーカス・フェルナンデス(27)の今季初得点で先制したが、同31分に同点に追いつかれた。ペトロビッチ監督(63)は「内容に関しては選手たちに良くやったと褒めたいが、引き分けで御の字ではなく、勝ち点2を失った。物足りなさがあった」。ペースを握っていただけに、満足感はなかった。

盟友と別れたブラジル人が力を発揮した。右ウイングバックで先発したフェルナンデスはFW小柏からのパスを受け、右足を振り抜くとゴール左に突き刺す1発。リーグ戦の今季初ゴールを決めた。19年にともに加入した今季チーム最多得点のFWアンデルソン・ロペスが中国1部・武漢に移籍した。異国で公私ともに支え合い「兄弟に近い」関係だった。寂しさはあるが「彼がいなくてもこれからチームは強くなる」と、エース不在を埋める活躍を期している。その思いをぶつけた。

7日天皇杯3回戦アウェー・V・ファーレン長崎戦(1●2)から中2日。チームは前日9日、山形市内で全体練習を行うイレギュラーな調整で仙台に乗り込んだ。移動が続いたため、十分な練習はできなかった。それでも勝ち点1は死守。中断期間に突入するため、次戦まで約3週間ある。指揮官は「チャンスを決めていく難しい課題に取り組んでいかないといけない」と決定力向上を掲げていた。

▽前半24分、VARの結果、得点が取り消されたMF宮沢 タフなゲームになるのは予想していた。自分たちがコントロールできていたが、失点の場面は相手の方が出足が速かった。

▽先制点をアシストしたFW小柏 あの流れは練習でやっていること。ラストパスを出せたのは良かった。最後の精度をもっともっと突き詰めていきたい。