関東大学サッカー1部リーグ所属の桐蔭横浜大学が学内リーグをスタートさせ、保険大手の「大樹生命」がスポンサーについた。

保険会社とサッカーと言えば、「明治安田生命」とJリーグが有名。それをもじったかのように始まったのが「大樹生命presents Tリーグ」。桐蔭横浜大学サッカー部内の学内戦だ。

約80人が所属している同部で、トップチームの試合に出場した選手を除いたメンバーの中から、学年対抗で争う。4チームで2巡し、10月8日~12月25日の間に全12試合を行うという。

学内リーグ発足の理由はチームの成長、強化のため。同部の安武亨監督は「今年は出場制限が厳しくなった関係で、毎年1年生主体で臨んでいるIリーグに出場できなくて、新人戦も全国大会に行くことができなかった。12月まで高いレベルで試合をする環境がほしかった」と説明する。

トップチームはインカレ出場に向けて日々取り組んでいるが、社会人関東1部に所属する「桐蔭横浜大学FC」もリーグ日程を終えた。安武監督は「各学年がプライドをかけて、バチバチに戦います。自分が下級生のベンチに入って指揮を執ります。なんとか(上級生を)食ってやろうと。なかなか上級生に勝てないですけど、いい経験になっていると思います。4年生もとても一生懸命やっていていいですね」。トップチームで公式戦に出場したメンバーが審判や公式記録作成など、大会運営を行うことで、部全体が大会に関わる仕組みを作っている。

協賛を決めた大樹生命田園都市営業部の担当者は、「(同部の)卒業生がうちの営業部におりまして、その縁で本年度からサッカー部の練習着にスポンサーを始めました。我々も地域貢献の一環として学生さんたちを応援したいと思いで」。

大手企業が学内リーグに協賛するのは異例ともいえる。「今回、学内のレベルアップを目的として学内リーグのお話を伺い、すぐに協賛を決めました」と経緯を明かした。

明治安田生命とJリーグをもじった遊び心満載のネーミングについて、同担当者は「おっかなびっくりです」と笑う。「もともと意識はしていなかったんですが、親会社の日本生命が卓球のTリーグにチームをもっていますし、バスケットボールのBリーグなんかもやっているので、あんまり『Tリーグ!』と胸を張って言えないです(笑い)」と本音をこぼした。

来年度以降の開催について聞くと、安武監督は、「それはもう、大樹生命さんがスポンサーをしてくださるのなら…」と冗談めかした。その旨を伝え聞いた大樹生命担当者は「そうですね、引き続きご協力させていただけたら」と継続支援の意志を示した。前年度、インカレで日本一に輝いたチームがさらなる強化に向けた挑戦を始めた。