セレッソ大阪の元日本代表MF田中駿汰(26)が14日、本拠地ヨドコウでのチーム始動で、ピンクのユニホームや練習着姿を初お披露目した。4クラブ以上の争奪戦の末、北海道コンサドーレ札幌から完全移籍で新加入。

世界最高峰のアンカー、元スペイン代表ブスケツを手本にする男の新たな挑戦が始まった。

大阪・岸和田市生まれの田中は大体大時代以来、5年ぶりに故郷に戻った。ジュニアユース時代に所属したガンバ大阪からもオファーを受けたが、この日の新加入会見で「早くから声をかけてもらい、熱意も伝わった。自分の成長につながると思った」と、C大阪を選んだ理由を説明。「タイトルのために自分の力を出したい。大阪の街を盛り上げたい」と意気込んだ。

札幌では3バックの右が定位置だったが「ビルドアップの安定感と、1本でシュートにもっていけるパスが得意」という26歳は、大学時代まで本職だったアンカーをC大阪では希望。会見で小菊監督も「アンカー、ボランチの位置でトライさせたい」と明言した。昨季終盤にアンカーを務めたMF香川を1列前に出し、4-3-3システムの再構築を目指している。

従来のDFではなくMF登録に変更され、背番号も人生初の10を選択。「インパクトを残したろうかなと思って。もっと攻撃的に、いろんなことができる10番になりたい」。桜のブスケツが、C大阪悲願のリーグ優勝に貢献する。【横田和幸】

◆田中駿汰(たなか・しゅんた) 1997年(平9)5月26日、大阪・岸和田市生まれ。G大阪ジュニアユース、履正社、大体大から20年札幌入り。大学4年時の19年にユニバーシアード日本代表で三笘らと金メダル獲得、A代表でもE-1東アジア選手権香港戦で国際Aマッチデビュー。J1通算134試合8得点。183センチ、68キロ。