【インスブルック(オーストリア)2日=小杉舞】日本代表が選んだワールドカップ事前合宿地の全貌が明らかになった。今日3日から使用する練習会場は、郊外のゼーフェルトで標高約1200メートルのリゾート地。16強に入った10年南アフリカ大会時にも約1500メートルの高地で練習していた。

 代表が今回使用するのは地元アマチュアクラブの練習場で、高梨沙羅が12年冬季ユース五輪で使用したスキージャンプ台の真下に位置する。当時中学生の高梨は日本勢大会第1号の金メダルを獲得。勝負師にとって縁起のいい場所になる。

 この日は急きょ非公開練習の準備も進められた。前日1日には道路と面する柵に白い幕が張られ、外からは見えないように工夫が施された。だが、日本協会関係者は「4メートルの高さの柵を立てようとしたが、風が強くて全て倒れてしまった」と高地ならではの悩みを説明。半分の2メートルほどの高さに落ち着いたという。

 日本の軽井沢のような雰囲気を醸し出す。代表の宿舎も高級リゾートホテルで、GK川島やDF吉田らで結成する「散歩隊」も活動しやすく、テラス席ではコーヒーを飲みながら優雅な“男子会”も開けるという。ミーティング室や卓球台、ビリヤード台も完備。息抜きもしながら、勝負の時まで力を蓄えることができる絶好の合宿地だ。