14日に開幕するワールドカップ(W杯)の開催国ロシアで、自国チームの記録的な成績不振を背景に、W杯への国民の関心が低調だ。7日に発表された国際サッカー連盟(FIFA)の世界ランキングでロシアは70位に転落し、出場国の中で最下位となった。

 英字紙モスクワ・タイムズによると、ロシアは1992年の同ランキング創設以来、平均で22位だった。ロシアにとって屈辱的な状況だ。

 モスクワの銀行員イワン・ブグロフさん(26)は「失望している。ロシアが準々決勝まで勝ち進むのは困難。どうせ大した結果にならない」とし、「関心を失った」と語った。

 調査機関「レバダ・センター」の4月後半の世論調査によると、テレビ中継で試合を見ると回答したロシア人は40%。ロシアが出場しなかった2010年の南アフリカ大会の際(37%)と比べ、大差がない。

 W杯開催で国威発揚を狙うプーチン大統領は7日、ロシアチームが「シュートを決め、最良のプレーを見せることを期待する」と表明。一方で、最近の成績が振るわないことを認め、次世代の選手育成に力を入れるよう指示していた。

 ロシアはプーチン氏が臨席する14日の開幕戦で、FIFA世界ランキング67位のサウジアラビアと対戦する。