バルセロナのルイスエンリケ監督が今季限りでの退任を発表してから、後任候補として何人もの名前が欧州メディア等で挙げられてきた。
現在プレミアリーグ2位のトットナムを率いるマウリシオ・ポチェッティーノ監督(45)もその1人。だが同監督は絶対にバルサの指揮官にはならないという。
ポチェッティーノ監督は先週、バルサのバルトメウ会長と会談した。これを受け、複数の欧州メディアは同監督がルイスエンリケ監督の後任候補として有力なのではと報じた。
確かに彼はチームの大黒柱メッシと同じアルゼンチン人。気持ちも通じやすいだろうし、一見、適任のような感じもする。
しかし英BBC(電子版)によると、ポチェッティーノ監督はバルサを率いることについて「ありえない」と話しているという。それはなぜか。
同監督が指揮官としてのキャリアをスタートさせたのはスペインリーグのエスパニョール。エスパニョールはバルセロナを本拠地とするバルサのライバルチームだ。
「私は今でもエスパニョールのサポーターだ」と話すポチェッティーノ監督にとって、世界中のコーチが憧れる「バルサの指揮官」という肩書よりも、かつて指導した古巣クラブへの忠誠心の方が大事なことなのだ。
同監督は「同じように、トットナムのリービー会長があと2~3年で私を解雇したとしても、(ノース・ロンドン・ダービーの相手)アーセナルの監督就任はありえない」と話している。
名声に飛び付くのではなく、恩義を優先するポチェッティーノ監督はなかなか気骨のある人物なのだろう。
【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)


