【ミラノ(イタリア)23日=波平千種通信員】ACミランの日本代表FW本田圭佑(28)が選定中の日本代表監督問題について、初めて口を開いた。勝ったチェゼーナ戦(ホーム)は出番なし。アジア杯で離脱していた期間を除き今季初めてベンチに座ったまま終えた。出場しなかった試合後にもかかわらず、代表にフィットする監督像についての思いをはっきりと口にした。

 出番のなかったACミランの試合後、本田は日本代表についての質問に答えた。八百長疑惑を抱える前監督のアギーレ氏が3日に解任されてから約3週間。この問題について口を開くのは初めてだ。動向を気にしているか? との問いに「はい、もちろん」と言い、今の日本に合う監督について、次のように語った。

 「選手のタイプを見てもらえば分かるように、大柄か小柄でいえば日本は小柄な選手がそろっている。小柄ならではのサッカースタイル、それが世界に通用する形を今、目指して日本はやっていると思う。それをしっかり理解してくれる人がふさわしい。なおかつ、世界のサッカーというものを、いろいろな角度から熟知した人間というのが必要なのではないか」

 日本協会は現在ハリルホジッチ氏を最有力候補として欧州路線で人選を進めている。やはり欧州監督がいいと思うか? という問いには「別に日本人でもいい。岡田さん(元日本代表監督の岡田武史氏)がやる気があるなら、岡田さんでもいいと思う。ただ岡田さんがやる気がない可能性があるので。今は今治のクラブで一生懸命やられているということを聞いている。当然ヨーロッパにはいい監督がたくさんいるから比率の問題じゃないか」と、10年W杯南アフリカ大会でともに戦った日本の名将の名を挙げた。

 ミランでは控えに追いやられる可能性が高くなった。新監督となる代表でも、これまで通りの地位は当然、保証されない。そんな状況下での堂々とした“日本代表論”だった。