レスターの日本代表FW岡崎慎司(30)が、矜持(きょうじ)を示す言葉に決意をにじませた。1-2で敗れたホームのウェストブロミッジ戦に先発し、無得点で前半45分で交代した。15日のW杯アジア最終予選のサウジアラビア戦(埼玉)に向け、約1年5カ月ぶりに招集された大迫、リオ五輪世代のエース久保らへの期待が高まる現状に「メッシが来るとかじゃない」と静かに闘志を燃やした。
先発した岡崎は前半で交代を命じられた。守備的な戦いをするチームの中で見せ場なし。チームも敗れ、完全に消化不良。動きそのものは、まずまずで「結果を出すことにチャレンジはしている」と言うが、結果を手にすることはできなかった。リーグはここ3試合連続で先発と上り調子だが、スッキリと代表に合流できる内容ではなかった。
昨季は世界を驚かせる奇跡的なプレミア制覇の主役になった。前線から献身的な働きでチームを支え、効果的な得点も決めた。だが、今季は出番に恵まれず、交代もこの日のように比較的早い時間帯が多い。日本代表でもハリルホジッチ監督が、FW浅野のスピードにほれ込んでおり、先発から外れることもある。かつてのような絶対的な存在とは立場が変わりつつある。それでも自ら「大一番」と表現する15日のW杯アジア最終予選サウジアラビア戦のような一戦では、やはり岡崎の一撃に期待が集まる。エースはプライドとともにこう言った。
「大迫が呼ばれたり、久保君が呼ばれたり。FWもそう。ただ、若い選手が入ってきて、期待するのはいいと思うんですけど、メッシが来るとかそんな話ではない。ちゃんと分析してみると、FWとして(各国リーグで)得点王争いをしているわけでもなく、中盤でもトップのリーグのビッグクラブの選手というわけではない。そこは冷静に。期待されつつも、やっぱりやれることって、人それぞれ。それを出しきれるかの問題になってくる。僕は冷静にいたいなと思う」
決して、新しく呼ばれた選手の力をどうこう言うわけではない。30歳代の選手として若手への過度なプレッシャーを取り除く意味合いもあるだろう。何より、自身への強烈な叱咤(しった)ともとれる。圧倒的な実績を誇る侍ストライカーは、今日8日に帰国し、チームに合流する見込みだ。
◆岡崎のレスターでの今季と昨季 今季はここまで8試合に出場し、先発は直近の3試合を含めて6試合でフル出場は1試合だけ。出場時間は451分。移籍1年目の昨季は、今節と同じ第11節終了時点で、出場は全11試合に出場し、先発は8試合でフル出場は2試合。出場時間は585分だった。得点は同じ1点だが、出場機会は減っている。
昨季は第10節から4試合連続で先発から外れた(いずれも途中出場)ものの、第13節のニューカッスル戦で途中出場で2点目を決めてから先発機会が増えた。第21節のトットナム戦から17戦連続で先発してクラブ初の優勝に貢献している。勝負はこれからだ。

