ブラジルの古豪ボタフォゴに所属するMF本田圭佑(33)が日本全国に向け「挑戦」の意識をさらに高めるよう訴えかけた。

28日、ブラジルからオンラインで会見に臨み、元ネスレ日本社長の高岡浩三氏、ヘルスケアやフィットネスアプリを運営するFiNC元代表の溝口勇児氏を迎え、起業や新規事業をプロデュースする「WEIN挑戦者FUND」を20年6月に設立すると発表。「挑戦」をテーマの1つに掲げ、日本で新規事業立ち上げの投資、自社での事業立ち上げ、大企業や新規ベンチャーとの共同事業を展開していく方針を示した。

会見最後のあいさつで、本田は「ファンドというと自分には関係のないと思いがちですが、回りに回ってみなさんの生活を支えることになっていく。そういう風にしていきたい」と切り出した。

さらに「もう少し大きな視点でいくと、それぞれが何かしらもう1歩、挑戦をしないと。起業するとか投資するとかでなく、自分の経済圏の中で、もう1歩、挑戦していかないと日本はこのまま衰退していくわけです。これはデータが示している」と日本の危機感を口にした。

世界経済の中で日本が置かれている状況を強調し「世界3位の経済大国で、一時は米国も脅かしていました。でも今はすごく中国、米国に差をつけられている。下からも追い上げがきている」と説明した。

少子高齢化、人口減少へと進んでいく国内状況を受け「1人1人の能力が求められるわけです。根本的に1人1人が挑戦して成長していくしかない。たまたま僕はファンドで行動に移しただけです。生意気に話させていただきましたが、経済に関わるすべての方、スポーツ選手、会社に勤めている方、何か挑戦する意味について、この会見を機に考えていただければ」と力説していた。