ディエゴ・マラドーナ氏への黙とうに参加しなかった女子サッカー選手が、SNS上で脅迫を受けていたことを明かした。ESPN電子版が報じた。

スペイン女子3部のクラブに所属するパウラ・ダペニャは11月28日の試合前の黙とうの際、列の中で1人だけピッチに腰を下ろし、他の選手と反対方向を向いていたという。

ダペニャは「私だけでなく、チームメートもソーシャルメディア上でハラスメントを受けた。殺害予告や『お前の住所を特定して、足を折りにいってやる』みたいなメッセージもあった」と説明した。

ダペニャが黙とうを拒否したのには理由がある。マラドーナ氏が死去した11月25日は「女性に対する暴力撤廃の国際デー」。14年に妻を殴打したとしてDVで訴えられたマラドーナ氏の過去をなかったことにして、黙とうに参加するのは、教師でもあるダペニャにとって「偽善的だ」と感じられたのだという。

ダペニャは、黙とうを拒否したのが自分だけだったことに「驚いた」とし、「彼はサッカー選手としては素晴らしい技術とクオリティーを持っていた。でも人間としては足りない部分が多かった。黙とうで彼を悼むのは、私の価値観に反する」と説明した。